介護日記

認知症の症状

母は、結局認知症とわかってアリセプトを処方されてから、亡くなるまで6年間でした。

最初、認知症のイメージといえば、有吉佐和子さんの「恍惚の人」
認知症というと、語感がだいぶ柔らかいですが、物忘れというより、ぼけてしまって人格も破壊され、異常行動を繰り返す人
といったなかなかに恐ろしいイメージでした。

最初に診断された時の不安と言えば、どのくらいの年月で、どのくらいわけわからなくなってしまうのか。
寝たきりになってしまうのか。
といったことでした。

事実、母の友人で、特養に入って、何年も、もう、あまり他人の事もわからず、寝たきりの方もいらしたので。過去の日記を読み返したら、やっぱり、そんな不安を抱いた日の事を書いていました。

認知症が進み介護認定再調査

人によっては、初期症状のまま、4年も5年も保っている方もいらっしゃるそうな。
そして、記憶障害といっても、「出来事記憶」と「手続き記憶」の2種類あって、認知症の薬を使う目的は「手続き記憶」の維持が目的なのだそう。
「手続き記憶」が失われると、洋服を着ることとか、普通に意識せずに出来ていることが出来なくなるらしい。
——————————————–
そうそう、認知症が進行すると、食べ物を噛んで飲みこむ。という動作も忘れてしまうようになる。
と言われて、びくびくしたのを覚えています。
先生は、
「大丈夫。一つづつ、出来なくなったことを家族が補ってあげればいいのだから」
と、おっしゃいました。

けれど、仕事を辞めるわけにはいかない、私は、母が食事すら、付ききりで介助しないといけなくなったら、どうしたらいいのだろう。
と思いました。

結果、当初思っていたより、母は、母の人格を保っていました。
排尿のコントロールはできなくなり、
その日あったことは、忘れてしまっても、
食事はちゃんと噛んで食べていたし、テレビを見ながら会話も成立したし、母らしく、いつも、周りの人のことを気遣ってくれていました。

でも、まあ、ぎりぎりの状態だったのかもしれません。
薬を「飲む」ことができず、いつも噛んでしまっていたし、
コップから上手く飲むことができずに、赤ちゃんが使うようなストロー付きのカップにしたり、
だんだんと、「手続き記憶」が失われつつある時期に入っていたように思います。
そして、思いがけず、新柄コロナウイルスの流行で、在宅勤務の日が増えて、ほぼ、家に居る間は、付きっ切りで側にいることができたので、思い残すことなく介護ができたのだと思います。


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